2024年5月8日水曜日

アメリカで小児科医の選び方 - 私の経験談(ハワイで妊娠・出産・小児科医探し)

 ハワイで妊娠・出産と小児科の先生探し

アメリカで出産する前に、生まれてくる赤ちゃんのかかりつけの

小児科の先生探しは、とても大切です。

特にアメリカでは、赤ちゃんが生まれてから18歳になるまでは、

小児科の先生に診てもらうのが一般的です。

アメリカで出産される方に限らず、お子さんと一緒に

アメリカに駐在する方や、親子留学する際にも

小児科医探しが必要になってきます。

私は、子供の小児科医を親が決めなければいけないということを知らなくて、

小児科の先生と面接をする、とか思っていもいなかったです。

私も妊娠中に、子供の小児科の先生を探しましたが、

日本とアメリカではシステムが違い、驚くことばかり。

いろいろ、勉強になりました! 

私の一経験談ですが、どなたかの参考になれば嬉しいです。


 

小児科医はいつまでに決めるの?

アメリカで出産する場合、生まれてくる赤ちゃんの小児科の先生は、

赤ちゃんが生まれる前に、決めておくのが理想です。

っというのも、出産した日に、事前に決めておいた小児科の先生が、

生まれたての赤ちゃんの診察に来てくれるからです。

(決まっていない場合は、恐らく病院で紹介してくれる小児科の先生が

いると思うのですが、 残念ながら、私はそのプロセスがわかりません。)

赤ちゃんが生まれた時から、赤ちゃんの主治医(かかりつけ医)なのです。

どうやって小児科の先生を選ぶの? 

どの小児科の先生を選ぶかは、赤ちゃんの親が決めます。

アメリカでは、 親が、赤ちゃんが生まれる前に、

自分でリストアップした小児科の先生と面接をして、

気に入った先生を、これから生まれてくる赤ちゃんのために選びます。 

とは言っても、アメリカにはたくさんの小児科の先生がいます。

ハワイも然り。

どうやって、候補の小児科の先生をリストアップするか、

悩みますよね? 

私の思考回路と現実

やはり、初めての妊娠・出産だったので、

英語だけではなく、日本語も通じる先生かいいかなぁと漠然に思っていました。

特にハワイでは、よく名前が上がっている小児科の先生がいたので、

その小児科のクリニックに連絡をしようと思っていた、のですが、

何と! 

検診のため、私の掛かりつけの、産科の先生に受診した際に、

”日本人の〇〇先生は、今は、新患(新規患者) をとっていないから、

紹介できないわー”っと言われ、

”Whatttttt!?”っとなったのを思い出します。(苦笑)

すっかり、その日本人の先生にお願いしようと思っていたので、

小児科の先生探しは、振り出しに戻りました。

”日本語ができる小児科の先生”という条件を入れると、

選択肢がすごく狭まります。

なので、私はこの時点で、

”日本語ができる”っという条件を選択肢から外しました。

<余談>

この当時、私は、日本人の小児科の先生は1人しか知りませんでしたが、

ハワイには、日本語を話せる小児科の先生は他にもいることがあとで判明。

その先生たちの日本語のレベルがどのくらいかは定かではありませんが、

ハワイで日本語を話す小児科の先生の検索方法については、

また別投稿で、残しておきたいと思います。

小児科医の絞り込みプロセス

振り出しに戻った、私の小児科の先生探し。 

私が実際に辿ったプロセスを、書いていきます。

1、評判の良い小児科医を探す

はじめに、評判の良い小児科医を探すことから始めました。

まず、私の信頼する、産科の先生のと、

私のかかりつけ医(どちらも日本語が可能)の両方に、

先生方が、お勧めする、また評判がよい小児科の先生の

名前をリストアップしてもらいました。 

それぞれ7、8人の小児科の先生を教えてくれました。

2、それぞれの小児科医についてのリサーチ

その後、オンラインで、それぞれの小児科の先生について調べました。

*経歴(出身や学校の基礎データ、専門分野はあるか?小児科医として認定されているか?)→The American Board of Pediatrics で、医師の名前を入れて、検索できます。

もし、小児科医ではなく、ファミリードクターを選ぶ場合は、ここから チェックできます。

*私が加入している医療保険のネットワークに属しているか? (加入している医療保険によって、行ける医師や病院に制限があるので。)

*オフィスの場所(家から近いか?駐車場の有無、診療時間など)

*オフィスをシェアしている医師がいるか?もしいたら何人いるか?

*病気や緊急時の対応と、どの病院や専門医と連携しているか?

*オンラインでのレビューや口コミ(ポジティブとネガティブの書き出し)

3、直接会って面接したい小児科の先生を3人に絞り込む

小児科の先生と面接する時は、何人の先生と面接しても大丈夫です。

私は時間的な問題 (当時、フルタイムで仕事をしていたので)で、3人に絞り込みました。

私の場合、わりと簡単でした。っというのも、2人の先生にリストアップしてもらった中に、名前がオーバーラップした小児科の先生が3人いたので、その3人と面接をすることにしました。

2、でチャックした先生たちのレビューも、この3人は、とても良かったのも決め手でした。

<産科の先生からのアドバイス>

ちなみに、子供の先生は、経験があるベテランの先生を希望する親が

いらっしゃるようですが、小児科の先生があまり高齢だと、

子供が18歳になる前に、その先生が定年退職をするために、

診療を中止してしまうこともあり、継続してみてもらえない場合があるから、

”注意してねっ!” とのことでした。

勿論、お若い先生でも、何かの事情で、転勤の場合も考えられます。 

→ 私は、ロコの先生(ハワイ出身)を選びました。

4、それぞれのオフィスに連絡して面接の予約をとる

3人の小児科の先生のオフィスは、出産するカピオラニ病院に隣接していて、

私の産科の先生のオフィスもある、カピオラニのドクターズオフィス内だったので、

妊婦健診のあった日に、直接小児科の先生のオフィスに面接の予約をしにいきました。

面接の予約をするのは、電話でもOKです。

小児科医#1

最初の先生は、男性の小児科医の先生で、オンラインのレヴューをみても

かなり良いレートがついていたので期待をしてオフィスに行きました。

オフィスの待合室はそれほど広くはありませんでしたが綺麗に片付けられていました。

早速、受付にいる女性に小児科医の面接のためのアポを取りたい旨を英語で告げると、

返っててきた反応がすごーく、もうすごーく印象が悪く、

もう腹が立つくらい(妊娠中でホルモンバランスが悪かったのかも?!)嫌だったので、

面接の予約はせずにオフィスを出ました。

小児科医#2

気を取り直して次のオフィスへ。

そこは最終的に夫と私が、小児科医として選んだ先生のオフィスでしたが、

入った瞬間の印象が、

”広い!”っと”明るい!”でした。

この先生は女性の小児科医の方で、他に2人の小児科医(両方とも女性)と

共同でオフィスを使っていました。

検診に来ていると思われるお子さんたち(赤ちゃんと2−3歳位の子供)と、

その親が、待合室にいました。

皆さん、ストローラーで来ていましたが、待合室が広いので、

ストローラーでもスイスイです。

おもちゃや本、キッズ向けのテレビ放送もされています。

無事に、面接のアポを取り、次の小児科の先生のオフィスへ。

小児科医#3

最後のオフィスは、女性の小児科医の先生のところでした。

待合室の照明が、ちょっ落とされていて、落ち着いた感じで、とても綺麗なオフィスでした。

この先生は、オフィスを一人で運営されていました。

ここでも、無事に面接のアポを取り、帰宅。

追記

2つの小児科の先生のオフィスで、面接のアポを取った際に、

各オフィスで問診表のような用紙の記入をしました。

基本的な情報である、私の名前、生年月日、出産予定日、職業、担当の産科の先生の名前、

妊娠の経過について(コンプリ ケーション があるかどうかなど)、

そして連絡先である電話番号などを記入しました。

その時点でわかっている情報だけの記入でOKとのことだったので、

空欄のところが結構ありましたがそのまま提出しました。

面接の予約をした夜のこと

その日は、面接の予約をしただけでしたが、かなりの疲労でした。

妊婦だったから?!それとも過度に緊張していたのか?!

夜は夫と、その日あったことを話し合い、小児科医#1の男性の小児科医とは

面接しないことで一致しました。

理由は、小児科のオフィスとは、先生だけとのやり取りだけではなく、

受付で働く方とも、予約を取ったり、ペーパーワークなどで、

その後お付き合いをしていくわけで、私がそんなに嫌だったなら、

辞めようという結論に達しました。

小児科の先生自体のレビューは、とても良かったので、残念でした。

小児科の先生との面接までに準備したこと

アメリカでは面接の予約には、オフィスのチェックや設備などをチェックする為に、

両親揃っていく場合が多いです。

我が家の場合は、私が医療職であることと、英語がそれなりにできるので、

自分一人で行きました。ただ夫とは、いつでも電話やテレビ電話で繋がれる

準備はしていきました。(夫の職場にも、面接の時間を伝えでおき、了承済み。)

小児科の先生との面接の際に、こちらから質問する項目については、

まず、オンラインで検索をしました。

小児科医の面接をする時の”質問例”(英語です)がたくさんあるので、

いくつか目を通し、参考になるものを書き出しきます。

こちらはその一例。

インタビューの内容は、参考にする用紙によって多少異なるので、

見本をいくつか見比べる事をお勧めします!

その後、インタビューの質問項目を書いた用紙を、

面接する先生の分プリントアウトしました。

追加で質問したいことは、その質問も用紙に書き足していき、

小児科の先生との面接の際には、その用紙に先生の回答を記入していきました。

小児科の先生との面接当日

アメリカのカップルの多くはおそらく両方とも面接に行くと思います。

日本人のカップルも、おそらく両方ともいくと思います。

私は、夫の会社の都合もありましたが、何かあったら電話をするということで、

一人で行きました。

私は私自身が医療職であること、また英語も日常生活レベルはできるので、

そのあたりは助かりました。

面接は診察室の一室で、先生と一対一でお話ししました。

はじめに先生が自分の自己紹介、そして、どのような視点で

医療サービスを提供しているかなどを話してくれます。

その後、私の質問リストから一つ一つ話を聞いていきます。

私の質問が終わったら、次は先生の方から幾つか質問がありました。

産科の先生の確認、出産予定日の確認、ワクチンについての親の見解、などがあり、

それで終了でした。

時間的には20分くらいだったと思います。

主治医になってもらうかどうかは、その時にすぐに決める必要はなく、

後日連絡しますっと言って帰ってOKです。

私も、他の小児科の先生と面接があるので、お返事は後でしますと伝えると、

”大事な事だから、時間をかけてゆっくり決めてね!”っと言われました。

小児科の先生との面接が終わったら

まず休みましょう!(笑)

私は、最終的に2人の小児科の先生との面接だったので、楽な方だと思いますが、

人によっては、何人もの先生をインタビューするので、

どの先生にするかは、すべての先生の面接が終わるまで待ち、

お家に戻って先生の印象や医療への取り組み方など、

じっくり話し合って決めることが大切だと思います。

私の場合、面接をしたどちらの小児科の先生とも、レビューはとても良く、

面接の際に質問しても、丁寧に答えてくれるという視点ではどちらも良かったです。

先生達の年齢も比較的若く(恐らく30代)で、小児科医としての経験もあり、

ご自身達も子供がいて子育て中、ロコ(ハワイ出身)という点も◎。

最終的に現在の小児科医を選んだ理由は先生の性格・人柄です。

小児科の先生になってもらった先生は、

”話をしていて、明るかったから”

もう一人の先生も、とてもいい方でした。

とても真剣、っというかとても真面目な感じでした。

ここでの私の思考→ 私としては、初めての子育てで困っている時とかに、パッと明るく言ってもらうのと、すごく真面目に対応してもらうのとでは、やっぱり明るい方がいいなーっと思ったから。

これは、一種の勘、っというか、フィーリングですね。(笑)

また、選んだ小児科の先生は、オフィスを他の2人の小児科の先生と共同で使っていて、

休暇でいない場合などは、その2人の先生に診てもらえること、

受付やナースなど、オフィススタッフは同じなので、その点でも良かったです。

小児科の先生を決めたら

夫と話し合って、先生を選んだら、その先生のオフィスに電話をして、

子供の担当の小児科の先生になってもらいたい旨を伝えます。

その後、再度、先生のオフィスに出向き、必要書類を記入して終了しました。

あとは、お産で入院した時に、入院手続きの時に、子供の小児科医が誰か聞かれるので、

小児科医の先生の名前を伝えます。

子供が生まれたら、病院から小児科医に直接連絡してくれて、診察にきてくれます。

以上が、私の小児科の先生探しの経過です。 

息子が生まれてすぐ小児科医に診てもらう必要があった時

息子が生まれて数日後、産後、病院から退院して2日目の時に、

息子の尿量が少ない感じで、母乳・ミルクが足りていない?!っと

心配になったことがありました。

私は普通分娩を希望して、無痛分娩は選択しなかったこと、

高齢出産だったこと、1−3時間おきの授乳で寝不足で、

夫も育児休暇を取っていて、2人でいろいろやっていて、

お互い初めての赤ちゃんのお世話で、不安もいっぱいあって。

で、小児科の先生のオフィスに電話をして、診察の予約をしました。

あいにく、息子の小児科の先生は、オフで不在だったのですが、

一緒のオフィスの小児科の先生が、Same Day appointmentで、

息子の診察をしてくれました。

幸い、息子の病状は大事に至らず。

その小児科の先生も、とても素敵な先生で、 この時は、本当にこのオフィスの先生たちに、

息子のかかりつけの小児科の先生になってもらって良かったと思いました。

2人目の子供が生まれるとき

上記は、息子が生まれる時の経験談です。

娘を妊娠した時には、息子の検診で小児科の先生のオフィスに行った時に、

2人目を妊娠中ということ、娘の小児科医になってもらいたい事を伝えました。

先生からは、 ”Of course” と ”Congratulations" と言ってもらえました。

最初の小児科の先生探しは、いろいろ時間がかかりましたが、

2人目の時は、お願いする先生がもう決まっていたので、

手続きも簡単でスムーズでした。

日本からアメリカに来られる場合

アメリカにお子さんと引っ越して来る場合、学校関係の書類などで、

かかりつけの小児科医の名前を記入することが多々あります。

ですから、お子さんと一緒にアメリカに来る場合、小児科探しは重要です。

アメリカと日本では、医療システム、医療保険、治療の考え方、

ワクチンの種類や予防接種の間隔、で違いがあり、戸惑うことも多いと思います。 

英語に不自由がなければ、アメリカ人の小児科の先生を選択肢に入れた方が、

選ぶ幅が広がるので、私はその方が良いと思います。

しかし、日本語が話せる、日本の医療システムを理解している先生に診てもら得る方が

安心というその場合は、日本語のできる先生を探して、

新規の患者さんを受け入れているかどうかを確認してみるとよいと思います。

新生児でなければ、受け入れてくれる場合もあるかもしれませんし、

18歳未満なら、どの年齢層でもいつでも受け入れてくれる先生もいると思います。

小児科のクリニックを開設して間もないオフィスは新規患者さんを

受け入れてくれる可能性が高いです。

ただし、”日本語OK"という小児科の先生でも、日本語の程度がどのくらいかは、

面接で必ずチェックしてくださいね!

長いお付き合いになる小児科医の先生なので、信頼できる先生が見つかるといいですね!

2024年5月3日金曜日

アメリカで妊娠中に妊娠糖尿病と診断されたら〜検査方法・基準・食事療法(後編)

前回の投稿では、妊娠糖尿病とその診断方法 について、

私の経験を書きました。

今日はその後編ということで、食事療法の方法と血糖値測定のクラスについて

書いていきます。

妊娠糖尿病の食事療法と血糖値測定のクラス

妊娠糖尿病の食事療法と血糖値測定のクラスは、
出産予定の病院の2階にあるカフェテリアの一室で行われました。
クラスに来た妊婦さんは私を含めて5人。
妊婦さんのエスニシティは様々で、日本人は私一人。

血糖値の測定方法を習うクラスの様子

クラスは3時間で、初めのセッションではナースが、
妊娠糖尿病のマネージメントがなぜ大切かっという説明をした後、
妊娠糖尿病について20分程のビデオを見て、
続いて5分程の臍帯血バンクについてのビデオを鑑賞。

次に、血糖値測定の説明とデモンストレーションに移りました。
加入している医療保険により、測定器の種類が違う妊娠さんがいましたが、
基本は一緒。

  TRUE METRIX® Meter Starter Kit

上のリンクにある血糖測定器が、私が使っていた血糖測定器に限りなく近いモデル。小さくて、コンパクト。専用のケースに全ての物品を入れることができて、持ち運びも便利でした。

かかりつけの産科の先生からの処方箋がある場合、
最寄りの薬局に処方箋を送ってもらうと、加入している医療保険によっては、
血糖測定器、専用のチップと針も保険でカバーでき、薬局で受け取ることができます。医療保険でカバーされない場合は、先のリンクの様に、オンラインでの購入もできます。


血糖値の測定は、朝の空腹時、毎食後1−2時間後の計4回の測定です。
測定結果は専用の手帳に記入していきます。


   TRUE METRIX® Meter Starter Kit

詳しい使い方は、使用する血糖測定器で、YouTubeなどで動画があったり、手順ごとに写真付きの説明書があるので、すぐになれると思います。

基本的には、血糖測定器に専用のチップを接続し、針をセットしたディスペンサーを指に押し付けること、少量の血液が出てきます。チップの先端を血液に近づけ、血液を吸い取らせます。十分な血液がチップに吸い込まれたら、測定器が自動で、血糖値の測定を始めます。10秒くらいで血糖値の測定が終わります。 測定値をノートにその都度記入。
もし記入し忘れた場合は、メモリー機能があるので、
何回かさかのぼってのテスト結果を見ることができます。

食事療法のセッション

次のセッションでは、栄養士さんが来て、
食事療法について説明してくれました。

1日に3度の食事と3度のスナックタイムがあります。

食事療法は炭水化物の摂取量のコントロールが主な課題です。

 

⇧ 写真の様な模型を使って、炭水化物の適量を、目で教えてくれます。

何単位の炭水化物をどのくらい、いつ食べるかっというのを、
計量スプーンを使って測っていきます。カロリー計算は全くないので、
それはちょっと驚きました。

その後、食事療法に関する20分ほどのビデオを見ました。
レクチャーの最後に、参加しているお母さん全員が、
炭水化物の摂取量の計算ができているかを確認する為に、
個別に設定された食事とスナックの時間表に、
どのような食べ物をどのくらい食べたらよいかっというのを、
各自が記入して行き、栄養士さんがチェックして終了。
炭水化物の計算だけで、カロリー計算をしなくていいので、
私としてはとても助かります。

食事療法のセッション後には、サンプルのランチが参加者一人ひとりに提供されました。
結構なボリュームでした。
これだけ、食べても糖質オーバーでないの?!と、初めはびっくりでした。

食事療法というと”食べられない” とか、食べる量を減らすっということを
連想していた私にとっては、ちょっと驚きでした。
要は糖質を制限するだけなので、それ以外のものは食べられるし、
食事療法中も空腹感を感じることはなかったので、うまく続けられました。

妊娠糖尿病の食事療法のマネージメント

血糖値の測定と、食事療法を開始してから、
1週間ごとに担当のナースに血糖値の結果と体重を電子メールで送って、
指示を仰ぎます。これは、ベイビーが生まれるまで続く作業だったので、結構、大変でした。
時々、血糖値を計り忘れたりした場合は、そこは空欄で出し、
できなかった理由を記入して送りました。
(子供と昼寝してたとか、仕事中で抜けられなかったっとか)

できない時があったからと行って、怒られることは全くありませんでした。

メールには血糖値の結果の他に、そのときに気づいたこと、
血糖値が高かったり、低かったときに何かのイベントがあったら、
それも記入して送っていました。
ナースから、毎週返信があり、今の状況が良いかどうか、
改善する必要があるかどうかなどが送られてきます。

血糖値のコントロールが安定している場合は
1日4回の測定回数を2回に減らしてもらえます。
私は息子の時も娘の時も減らしてもらえました。
もちろん、毎日4回測っても大丈夫です。
また、サンクスギビングや、クリスマスなど、ホリデーが近づいて、たくさん食べる機会が増えることもあり、担当のナースから、血糖維持を頑張ってねー!っと励ましの言葉が送られてきたりしました。

血糖値測定器の付属機器・サプライが不足したら

この場合、産婦人科の先生又は、
血糖値の結果を送っているナースに処方箋を書いて、
最寄の薬局に処方箋のオーダーを送ってもらうことで、
追加購入することができます。
私の場合はCo-payを除いた他は、加入していた医療保険で全てカバーされました。
私は血糖値測定用の針とチップが途中でもっと必要になりました。
ご自分が加入している医療保険が、必要物品の入手に使えるかどうか、
必ず事前に確認しましょう。
保険がない時は、自己負担になり高額になる危険性があるので、補助について、かかりつけの医師やナースに相談することをお勧めします。

食事療法以外に気をつけたこと

適度な運動が大切ということで、毎日30分ほど、
夫とウォーキングをしていました。
ウォーキングの時間に2人で出産の時の
シュミレーション(自然分娩で、無痛分娩ではなかったので、呼吸法とか)や、
出産後のサポート体制の確保など、またその時の話題の映画や、
他愛もないお話をしていました。
それが結構リラックスになる。
また、私は、仕事も出産日(息子)・出産前日(娘)までしていました。
私にとっては直前まで仕事をしていたことで、
生活のリズムを崩すことなく体重管理をうまくこなせました。

”いつから産休に入るか?” っというのは、お母さんの体調によりますので、
主治医の先生と良く相談して、決められるといいですね。

出産までのベイビーのチェック

かかりつけの産婦人科の先生には定期的に受信していました。

私は、2度の妊娠とも、高齢出産で、ハイリスクだったので、かかりつけの産婦人科医の他に、ベイビーの専門医や、妊娠糖尿病の専門医にも受診していました。

そのせいもあって、胎児のエコー検査も、普通の妊婦さんと比べると多かったと思います。

予定日が1週間後に迫った時に、

*ベイビーが巨大児化していないか?
*普通分娩ができるか?

などを決めるため、ソノグラム(胎児エコー)が必要ということで、
胎児専門の専門医に受診しました。

その先生いわく、胎児は大きめだけど、
この2週間で正常範囲内での成長だから、心配なさそうだねっ”っということで、
普通分娩が決定!頑張った甲斐がありました。

出産予定日当日に、無事に子供達を出産することができました。 

出産した翌日、産科の先生が回診に来てくれて、
その際に普通食へ変更となり、血糖値の測定も終了の指示がでました。
今後は、かかりつけ医(Primary Care Physician: PCP)で、
毎年血糖値のチェックをするように言われました。
出産後、幸いにも血糖値は正常範囲内に戻りました。
人間の体って本当に不思議です。

私の妊娠糖尿病中の食事療法は、糖質の制限のみだったので、
量としては結構食べられたので、空腹感がなくうまく続けられたと思います。
カロリー計算とかもなくて本当に良かった!
私は、食事療法と適度な運動により、
妊娠中の血糖値のコントロールが比較的うまくできました。

以上が私の経験でした。

尚、自宅で使用していた血統測定用の使用済みの針とチップが入った

Biohazard Sharps Containerは、退院後、最初のかかりつけの産科のお医者さんのクリニックに行った時に持参して、破棄していただきました。

妊婦さんそれぞれ、妊娠の状況が違いますが、私の経験が、これからアメリカで妊娠・出産を考えていらっしゃる、どなたかのご参考になれば幸いです。

2024年5月2日木曜日

アメリカで妊娠中に妊娠糖尿病と診断されたら〜検査方法・基準・食事療法(前編)

アメリカ・ハワイ州で高齢出産 +妊娠糖尿病

私はアメリカ、ハワイ州で子供達を妊娠・出産しました。

二度の妊娠とも、高齢出産でした。
子供達の妊娠中に妊娠糖尿病と診断され、
妊娠28週目から出産するまで食事療法をしていました。

妊娠糖尿病と診断された時には、胎児が巨大児になる危険性がり、
自然分娩で出産したいと思っていた私としては、
それが叶わないのではないかと、心配になり、戸惑いました。

妊娠後期は、血糖値が正常範囲なになるように、
食事に気をつけながらコントロールし、
無事に2人とも自然分娩で産むことができました。
ここでは私が経験した、アメリカの妊娠糖尿病の検査について、
また検査に引っかかった後の血糖値のマネージメントや
食事療法について残しておきたいと思います。

妊娠糖尿病とは

妊娠によってお母さんの胎盤から幾つかのホルモンが出ます。
それらのホルモンが、膵臓から出ている、血糖値を下げる働きをする
インスリンというホルモンの働きを抑制してしまうために、
血糖値が正常範囲内を超えて高くなる状態を妊娠糖尿病と言います。
アメリカでは大体、妊娠24〜28週前後に
妊娠糖尿病のスクリーニングとして、
グルコース糖負荷試験(血液検査)を行います。

妊娠糖尿病になりやすい人はいる?

*オーバーウェイト(肥満)の人

* 35歳以上の高齢妊娠・出産の人

*糖尿病の既往がある家族がいる

*妊娠中の急激な体重の増加

などが、よく言われています。

私の場合、妊娠中の体重コントロールは、夫の協力もあり、
2度の妊娠中どちらとも、最高で10パウンド ほど増えたのみで、良好でした。
しかし、他の3つの条件に当てはまっていたので、
ハイリスクだったと思います。

いろんな方がいると思いますが、私以外の人で言うと、
ヘルシーな食生活をしていて、ランニングが趣味と言う
とてもスリムな日本人の友人も、妊娠糖尿病と診断されたり、
反対に私の職場の同僚の白人のアメリカ人は、
とても大きい人(おそらく200パウンドを超えている)でしたが、
妊娠糖尿病とは全く無縁で出産を迎えていました。
妊婦さん一人一人、その状況が違うので、
全ての妊婦さんにスクリーニングを行うのは良いことだと思います。

妊娠中に血糖値が高いとなぜダメなのか?

妊娠糖尿病は自覚症状がほとんどないと言われています。
実際、私も何も感じませんでした。
ただ、妊娠糖尿病を治療せずにいると、
母体とベイビー両方にとってよくありません。

ベイビーへの影響

*巨大児になる危険性(帝王切開になる可能性がある)

*新生児低血糖

*発育不全

などがあげられます。

母体側への影響

*流産・早産の危険性

*羊水過多やその他の疾患の併発

などがあげられます。

私の場合は、自然分娩を希望していたこと、
また高齢妊娠・出産ですでにハイリスクだったので、
妊娠糖尿病と診断されてからは、
これよりもリスクを増やさないようにと
血糖値のコントロールに細心の注意を払いました。

糖負荷試験(1次検査)

妊娠糖尿病の一次検査は、妊娠28週の検診の時に、
かかりつけの産婦人科の先生のクリニックで、
最初のスクリーニングがありました。

クリニックに到着して、チェックイン、
ルーティンの尿検査をした後、
ラボから来たテクニシャン(採血をする技師さん)から、
下の写真に写っている飲み物を渡されました。

 

この時はオレンジ味しかなく、冷蔵庫で冷やしていたものを持ってきてくれました。
技師さんによると、レモン味のほうが飲みやすいっとのことでしたが、
この日はあいにく品切れ中。
この砂糖水を5分間のうちにのみきるように言われます。
そして、飲みきった時間を確認して、
その後きっちり1時間後に採血となります。
こちらがその準備中のところ。

気になる、砂糖水のお味の方は、激甘。😱
前日はファースティング(前日の夕食後から絶食)をしていっていたので、
空腹にこの甘すぎる砂糖水を飲みきることは、
私にとってかなりこたえました。
1時間待っている間に、先生との受診と
ベイビーのチェック(エコー検査はなく、触診と心音の確認のみです)、
その後、時間どうりに技師さんがきて採血をしてくれて検査終了。

翌日に結果が出るということで、帰宅して検査結果の電話待ちとなりました。

一次検査の結果と精密検査の必要性

次の日に、産婦人科の先生のオフィスから、
妊娠糖尿病のスクリーニングに引っかかったので、
精密検査が必要ということで連絡がありました。

次のステップである糖負荷の精密検査は3時間かかるという説明があり、
先生のオフィスではなく、家の近くにある血液検査ができる
ラボのオフィスに行き、検査をするように言われました。
血液検査のオーダーは先生の方から、
私の家の最寄のラボのオフィスにFAXしてもらいました。
ラボに電話をしてオフィスの時間を確認しましたが、
予約は必要なくファーストカム・ファーストサーブ(オフィスに来た順に行う)
とのこと。

糖負荷試験 (2次検査)の準備と過程

検査前日、夕食を食べた後、ファーステイング開始。
翌朝、12時間の絶食のあと、空腹でラボのオフィスに行きました。
徒歩で、5分ほどのところです。
まずはチェックイン。
ID(ハワイ州のドライバーズライセンス)と、
加入している医療保険のカードを提示します。
先生からの採血のオーダーがきているかを確認し順番を待ちました。

朝、6時半で1番乗り!っと思ったら、私よりも早く来ている人が2人も!
さて、肝心の血液検査ですが、
採血は計4回しました。
・空腹時・砂糖水を飲んでから1時間後
・砂糖水を飲んでから2時間後
・砂糖水を飲んでから3時間後また、

あの砂糖水の摂取です。

本当に甘いので、飲んだあとはいつも胸とお腹がムカムカします。
検査の間はラボのオフィスで待機しました。
動き回ったりすることで糖が消費されると
検査結果が正しく出ない為と説明されました。
本を持って行ったので、それを読んだり、
携帯を見て過ごしましたが、長かった。
翌日には結果が出るということで、最後の採血後、帰宅。

グルコース糖負荷試験の検査基準

⬇︎のアメリカプレグナンシーアソシエーションのウエブサイトによると、 

https://americanpregnancy.org/prenatal-testing/glucose-tolerence-test/ 

The American Diabetes Association が出している検査基準は以下のようになっています。

精密検査でも引っかかり、専門医受診が決定

翌日、産婦人科の先生のオフィスから連絡があり、
グルコース糖負荷試験でもやはり引っかかってしまい、
妊娠糖尿病の専門医への受診が必要という旨を伝えられました。

私の場合は、4項目のうちの2つが、基準値よりもやや高めだったということです。

電話口で、専門医のオフィスの住所と電話番号を教えてもらい、
その後、予約の電話を入れました。 

予約の際には、かかりつけの産科医の紹介であること、
医療保険の種類、妊娠の履歴、などについて聞かれました。
また、かかりつけの産科医からの紹介状(Referral = リファーラル)と
血液検査の結果が専門医のオフィスにFAXされているかの確認をしました。
専門医受診の目的は、これから始める妊娠糖尿病のマネージメントのための
コンサルテーションのステップの一つです。

オフィスは、お産をする予定の病院の中に入っていたので助かりました。
まずは受付でチェックインをしてコンセントフォーム(説明と同意)にサインします。

その後ナースに呼ばれ、尿検査のあと、診察室に移動して
バイタル測定とインテイク(問診)を行います。
それが終了すると、ディスポーザブルの診察着に着替えて専門医を待ちます。
 

待つ事5分、専門医登場。妊娠糖尿病の専門医による短い問診の後、 

*なぜ妊娠糖尿病のマネージメントが大切か

*食事療法の重要性

*妊婦用ビタミン剤の服用の重要性(すでに飲んでいたのですが、出産まで継続すること)

*妊娠糖尿病のベイビーへの影響血糖値のコントロールができない場合はどうするか、

などの説明を受けました。

その後、ベイビーの診察と血液検査をしました。
最後に、後日行なわれる自己血糖値測定の方法と食事療法についての
3時間のクラスに予約を入れて終了。全部で45分程で終わりました。

後編では、自己血糖値測定の方法と食事療法について書きます。


<話が少し妊娠糖尿病から外れますが、、、>
私は妊婦用のビタミン剤は妊娠する3−4ヶ月前から摂取していました。
私が使っていたアメリカの妊婦用ビタミン剤は、サイズがとても大きく、
匂いがちょっときつい場合も多いので、つわりがほとんどなかった私でも、
とても飲みにくかったです。
アメリカ在住の方で、日本から葉酸を含む妊婦用のビタミン剤を
日本から調達できる場合は、そちらの方が飲みやすい場合もあるので、
ご検討される価値はあると思います。

アメリカの小学校 〜 現地校の新学期 〜 準備編

アメリカ現地校の新学期がもうすぐ始まります! 我が家が住んでいるペンシルバニア州の学区は、8月の下旬から新学期が始まります。 同じペンシルバニア州でも、州の真ん中あたりに住んでいる友人家族が住む学区は、 9月の初め、Labor Dayが終わってから新学期開始となっており、学校によ...